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よくあるご質問(Q&A)

_ 江戸箒(草のほうき)とシュロ箒の違いを教えて下さい。

まず江戸箒は「ほうき草」で編み上げた箒、シュロ箒は「シュロ」という「木の樹 皮」で作った箒と、原材料の違いが挙げられます。江戸箒は草のもつ「しなり・コ シ」を生かして、ササッと掃き出す使用感があります。つまり「アタック感」のある 感触といえます。一方、シュロはシュロの樹皮をシート状に加工して、そのシート状 の樹皮をまるめて作った、「柔らかい」モップのような箒です。

フローリングが「シュロ」、お座敷が「草のほうき(江戸箒)」と、はっきり分かれ ている訳ではございません。ただシュロは柔らかく床にストンと落とし、そのまま床 をなでるようにして使う箒です。力を入れずごみを「集める」使い方をしますから、結果的にごみや埃が舞い上がらない特性がございます。

シュロは「植物性油脂」を多く含んでおります。掃くことによってその油脂が床に移 り、天然のワックスがけの効果が出てくるわけです。ですから、シュロはお座敷に比 べ相性はいいと申し上げてよろしいかと思われます。また、「油脂」を含んでいます から、水にもつよく耐性に非常に富んでおります。結果的に「長持ち」するんです ね。ただしシュロは最初に「粉」がでます。3~4ヶ月長くて半年は「茶色いフケ」 みたいなものがポロポロでます。無論ごみと一緒に集めれば問題ないのですが、いき なりお座敷で使うと、その粉が畳の目に詰まってしまう恐れがございますので注意が 必要となります。

一方、江戸箒は草が持つ「コシ」でごみをささっと「掃き出す」使い方になります。
無論フローリングでも十分つかえますし、傷がつくことはございません。特に「江戸 箒」は職人頭・高木が、草を一本一本手で触って、「柔らかさ」と「コシ」のバラン スがとれた草を選別した上で編み上げております。ですから「軽く」・「コシがあ り」・「掃き出しがきき」・「草がおれにくく長持ち」致します。シュロに比べれ ば、「とっつきやすさ」がございます。特に「箒で掃除をするのに慣れていない方」 は江戸箒をオススメしております。

_ どのくらい持ちますか。

平均的には、江戸箒の場合、お買い上げ頂いた状態で約「5年ほど」使い込むと穂 先が摩擦により減ってきます。つまり穂先が「ちびて」きます。ちびてくると感触的 に「コシ」がなくなってくるように感じられるでしょう。そうなりましたら、普通の ハサミで前髪を切り揃えるようなカンジで、穂先をパチパチと切り揃えてください。

そうしますとコシが戻ってきて、使い勝手が戻ってきます。そうして切り揃えていく うちに、穂丈がどんどん短くなってきます。穂丈が短くなればなるほど「コシ」がど んどん出てきますので、絨毯やカーペットでも十分に掃き出しが効くようになりま す。最終的には玄関掃きにまでおろして使っていただくところまで使えるでしょう。
そう考えますと、江戸箒そのものは最低でも「10年」は使用可能でしょう。

一方、シュロ箒はシュロの樹皮そのものに「植物性油脂」を含んでいるため、腐りに くくまた生命力も強いため、15年から20年は耐久性がございます。この耐久性がシュ ロは一生に3本あれば事足りる」とのいわれの所以にもなっています。

_ 絨毯・カーペットには使えますか。

絨毯やカーペットでのご使用を考えているのでしたら、江戸箒が適しています。
シュロでは柔らかくて掃き出しがききません。ただし江戸箒でしたら大丈夫だと、断 言できるほどでもございません。絨毯・カーペットの毛足の長さや質によって、大き く効果は違ってきます。

もともと箒は長い間に培ってきた日本の住宅環境によって生まれた道具です。生活様 式における近代化とともに普及した「絨毯・カーペット」には、どうしても「不向 き」な感は否めません。ただし掃き出しが利かない場合でも、ホコリ・ゴミを浮き上 がらせる効果は十分ございます。箒である程度、ホコリ・ゴミを浮き上がらせた後、 掃除機で吸引していただくと、絨毯・カーペットの負担がぐっと押さえることが出来 ます。

_ 江戸箒と他の草のほうきの違いを教えて下さい。

江戸箒とは、職人頭・高木が編み上げる前に一本一本草を選別した上で編み上げて おります。この草の選別作業とは、職人の手の感覚によって、その草の「柔らかさ・ コシ・キメの細かさ」といった基準で20等級ほどに選別する作業のことです。この中 からさらに「上」・「特上」・「極上」といったランクに満たされた草だけで編み上 げます。

「上」と「特上」は草の質は同じですが、「特上」は草の量を多くつけてあります。
「極上」は国産草(地草」と輸入草の50パーセントずつブレンドしたものです。「ま た、「地草」と表記しているものが国産草(地草)100%のほうきとなります。

「江戸箒」以外の箒は茨城のつくば市に在住の農業に従事しながら、箒を編む技術を もった職人がつくったものです。江戸箒ほどの丁寧な草の選別作業は行っておりませ ん。その分、お値段も江戸箒に比べるとリーズナブルになっています。

江戸箒は「コシ」があることによって掃きだしの効果が増し、なおかつ箒をぐっと押 さえた時に適度な反動を生み出すことが出来ます。この反動が手首の負担を軽くし、 「掃く」という作業を楽にするのです。実際にお使い頂くと「バネが効いている」よ うな感覚が味わえると思います。また、コシがあるだけでは、江戸箒の草としては失 格です。「柔らかさ」も兼ね備えていなければ草が折れやすくなってしまい、長持ち 致しません。「部屋を掃除するための道具として機能性にすぐれ、長持ちする」・・ ・これが江戸箒の特徴であり、特色でございます。

_ 長柄か短柄、どちらがいいのでしょうか。

ある程度広いスペースでお使いになるのであれば、「長柄」をオススメします。短 柄(手箒)はコシを屈めて片手で掃く姿勢をとります。3部屋をじっくり掃除すると 大体「15分以上」はかかるでしょう。同一の姿勢を15分以上続けるとやはり疲れま す。また、1部屋でも15畳以上の広さで箒を使うと、結構疲れます。ご使用になる場 所の広さ・時間等をお考えいただき、最適な箒を選んでいただければと思っておりま す。

_ 掃除機に比べ、ホコリが舞いませんか?

「掃く」という行為においては、「ホコリの舞い上がり」はつきものだと思いま す。ただし、サイクロン式ではない、排気を外にだすタイプ掃除機よりは、はるかに 室内の空気を攪拌することはございません。また、排気をださないサイクロン式の掃 除機も、フィルター交換を考えれば、かなりのホコリ・ダストを吸い取っていると考 えることもできます。イメージされているよりは、ずっと「ホコリの舞い上がり」は 少ないものとお考え下さい。

掃除は「掃く」行為と「拭く」行為によって成り立つものです。箒でゴミを集めたの ち、舞い上がったホコリが落ち着いた頃を見計らって、「拭いて」頂くと、浮きあが りやすいホコリもとれ、ココロも部屋も「サッパリ」致しますよ。

_ 手入れ方法を教えて下さい。

特にこれといったメンテナンスは必要ありません。ただし江戸箒(草のほうき)・ シュロ箒ともに立てかけずに、「掛けて」保存してください。草に余分な負担が掛か らないカタチであれば、どういう保存の方法をしていただいても構いません。また、 もし穂先にカタチがついてしまった場合は、江戸箒・シュロ箒ともに穂先を水で濡ら し、手櫛でカタチを整えて頂ければ、大体カタチは戻ります。

_ シュロ鬼毛箒と通常のシュロ箒の違いを教えて下さい。

「鬼毛箒(おにけぼうき)」とは、棕櫚の木の皮の中から繊維がまっすぐで太く長 い皮を選別・抽出し、それを銅線や糸で束ねて作った箒のことをいいます。シュロの 繊維を束ねて、編み上げた箒ですから、通常のシュロ箒からでる「粉」の出る量が ぐっと減ります。ですから、通用のシュロ箒に比べ、「とっつきやすさ」はございま す。

かつては非常にコシの強い鬼毛がありましたが、現在は職人が柔らかい鬼毛を選別し ていますから、フローリング(もしくは無垢の床材)に傷がつくようなことはござい ません(もっとも、力の入れ具合・使い方にもよりますが・・・)。鬼毛箒は、シュ ロ箒のもつ「耐久性」・「柔らかさな掃き心地」がありつつ、「ほうき」としての とっつき易さも兼ね備えている道具だといえるでしょう。

一方、通常の棕櫚箒(皮箒とも呼ばれています)は、採伐した棕櫚の木の皮をシート 状に加工し、くるくると重ねて巻いて作った、モップのような箒です。鬼毛箒に比べ 柔らかく撫でるような掃き心地の箒です。「粉がでる」・「柔らかく掃く」といった 今では、馴染みの薄い感のある箒といえるでしょう。しかしその耐久性やフローリン グ・板の間との相性を考え、「じっくりと付き合い」「使いこなしていく」箒と考 え、購入されるお客様も多くいらっしゃいます。

また、通常のシュロ箒(皮箒)は、使い始めにおいて細かい茶色のフケのような粉が 床に落ちます。仕上げの際に職人がなるべく粉を落としてはいますが、どうしても取 りきれない粉がございます。3~4ヶ月、長くて半年は粉がでます。粉が出るうち は、集めたゴミと一緒に集めてください。人体に害のあるものではございません。ま た、粉が出るうちは「お座敷(畳)」でのご利用は控えていただいたほうがよろしい でしょう。

_ 材料の原産・履歴を教えて下さい。

弊社で製造している「江戸箒」は国産草(地草)と輸入草の2種類を使用していま す。
まず「地草」ですが、つくば市在住で農業を営んでいる「加薗さん」という方にお願 いしているものを使用しています。つくば市(特につくば山のふもと一帯)はかつて は、ほうき草の産地として名を馳せていました。

ほうき草は種を植えてから、2ヶ月あまりで収穫できること、そして収穫した草を農 閑期に編み上げて都市部に売る・・・といった「暮らしの営み」が、かつては「つく ば」にはありました。現在、ほうき草を栽培している方はほとんどいないのが現状で す。弊社では収穫した草は全て買い取り、確実な現金収入を農家の方にお約束するカ タチで、国産のほうき草の栽培を持続しております。

輸入草は主にタイ・インドネシアから輸入しています。輸入草は国産に比べ品質に劣 るワケではございません。ただ地草にくらべ「しなやかさ・柔らかさ」がないように 見受けられます。単純にいえば地草に比べ、「コシ」の強さがございます。フリーリ ング・絨毯・カーペット・畳が混在している住環境において、箒を使用なさるのであ れば、かえって「コシ」の強い輸入草で編み上げた箒の方が効率よく掃除ができま す。

「地草」にしろ「輸入草」にしろ、一番重要なのは「草の選別作業」です。「国産」 でも「輸入」でも質の劣る草は使わない、本来のクオリティー(品質)に達するため の草を、国産・輸入に拘わらず選ぶ作業を、丹念に、行う。このことが最も大事な基 本姿勢であり理念であると、弊社では考えております。

一方弊社で扱っているシュロ箒は、和歌山・海南地方にてシュロ箒を作り続けてい る「山本寿美博さん」という方から直に仕入れたものを販売しております。10年前 位に関西方面で弊社の江戸箒を販売している時に知り合い、それ以降ずっとお付き合 いさせて頂いております。

山本さんのお父さんもシュロ箒職人だった関係で、現在では採伐されなくなった和歌 山産のシュロのストックを現在でももっており、それにより、現在でも純国産仕様の シュロ箒を作り続けられています。ストックが無くなってしまえば、純国産仕様の シュロ箒は無くなってしまうともいわれています。

鬼毛箒も山本さんの手になるものです。特に鬼毛(通常の皮箒もですが)は、原材料 の圧倒的な不足と職人の高齢化により、かなり高価になっています。ただし、山本さ んいわく、「あたりまえやけど、昔と変わらないモノを今でも提供するんやったら、 このぐらいの値段は仕方ないですし、ワシら食っていけません。ですけど、いっぺん 使って手にとってもらえれば、納得してくれるはずです。その耐久性・柔らかさ。ど れをとっても一本一本、自分自身納得しながら作ってます。修理・交換も含めて、気 に入らなければ引き取りますわ。そのぐらい大事に作ってます」と、アツい口調で語 るオチャメなオヤジです(笑)。

弊社で「業務用」と称しているシュロ箒(皮箒)は、シュロは中国産です。製造は神 奈川県厚木に在住している「村井さん」という方から仕入れています。村井さんの シュロ箒は量をたっぷりと付け、簡素にかつ丈夫に編み上げた箒です。純国産仕様の モノに比べればリーズナブルですし、決して純国産のものに比べ劣るワケではござい ません。ご予算にてお考え頂ければと思っております。