京橋白伝・渡世日記|コラム

京橋白伝・渡世日記|コラム

アンダー・ザ・トーフツリー

今年のホウキモロコシ(原料草)の収穫が大体終了した(ご協力頂いたつくば・東根・三浦の皆様方、本当にありがとうございました!)。

ホウキモロコシの収穫は「機械」による効率化が「ほぼ」進んでいないため、ガチな「肉体労働」であり、それ故に時代の変遷や現金収入を得るための糧(仕事)の多様化とともに、廃れていく一方なのであります。

「そして誰もいなくなった」状態の、この原料草栽培の灯を守るべく、ワタクシがその栽培技術を学ぼうと紹介して頂いたのが、これから後述する、齢80を超え今なお現役である師匠・コーノスさんである。

コーノスさんは寡黙である。たまに超・ありがたいアドヴァイスを頂戴するのであるが、年季の入りまくったヘヴィーな茨城弁故に、識別・判別がかなり難しい・・・苦笑 何度も訊き返すのも失礼にあたるのではと思い、もうとりあえず「あざっス・ういっス・りょうかいッス」で切り返すことにした次第である。

ただ、コーノスさんは常に行動と実践、つまり文字通り「背中」で教えてくれるが故に、「言葉上でのディスコミュニケーション」も段々と苦にならなくなった。コーノスさんは自然との対話を何年も何年も重ねてきたが故に、「言葉の限界を知り尽くして」いる。コーノスさんの「寡黙さ」はそこから派生している、ワタクシはそう感じました。そしてその「寡黙さ」が不満の表れであり、不機嫌の印では「ない」と実感したとき、かなり嬉しく、ほっとした思いで一杯になったのを覚えております。

コーノスさんは「整理整頓(綺麗)好き」である。農機具のメンテ・収納、農耕地のコンデション・除草処理の方法、納屋の掃除・手入れ等々きっちり最後までやり通す。「まぁいいか・今日はこんなもんで・ハイ終了終了~」的なことは「ない」。

それはただ性格的なものだけではなく、あらゆる事態に対応するために、常に臨機応変に「整理整頓」という名の「ファイティングポーズ」を取っておく必要があるのである。それによりリスク・混乱が軽減され、よりよい収穫・結果を招くことになる。つまり「手段」と「目的」を見失わない・逆転させないための「整理整頓」なのであります。

最後にコーノスさんは「豆腐はやっぱ木綿だナ」である。コーノスさんと木陰で一服していると、奥さまがやってきて「今日の晩御飯」のハナシが始まった。その時にコーノスさんは日々嗜んでいる「なんちゃら豆腐店」の豆腐を切らしているとの報告を受け、コーノスさんの眉間に若干のシワが寄るのが分かった。

雲と風と煙草のケムリと共に不穏な空気が流れはじめる。ワタクシもナカナカの豆腐好きを自称している身、コーノスさんの眉間ジワを伸ばして差し上げるべく、「やっぱ・ジブン・トーフは・木綿ッスよネェー・テヘペロ(もうこれ死語なのかなぁ?)」と、若干チャラいカンジでハナシを振ってみた。

すると、コーノスさんは煙草の煙をフーッと一気に吐き出し、しばしの沈黙・瞑想、そして一言「ンダ・・・やっぱ豆腐は・・・木綿だナ」と呟いたのであった。

この駄文・拙文を読んで頂ている皆様にも、人生日々つらいこと・投げ出したくなることがあろうかとお察しする次第。そんなときはこのフレーズ、「やっぱ・豆腐は・木綿だナ」で乗り越えちゃってください・笑 ワタクシはすでに実践中。

効果? そんなん知らんわ・笑

(コーノスさんのイメージは、斉藤隆介・作、「もちもちの木」に登場する「爺様(ジサマ)」か、巨匠クロサワ・「七人の侍」の「長老(ジサマ)」を参考にして頂ければ十分です)

新草による江戸箒、もうしばらくお待ちくださいませ。

************************************************************************
人に勧めたくなるモノ・江戸箒(ほうき)
白木屋傳兵衛:https://www.edohouki.com/

東京都中央区京橋3-9-8 白伝ビル1F
フリーダイヤル : (0120)375389 (ミナゴミハク)
TEL : 03(3563)1771 FAX:03(3562)5516
営業時間 : 月~土・祝日営業(10:00~19:00) 日曜休み
************************************************************************