白木屋伝兵衛からのご挨拶

「江戸箒老舗 白木屋中村伝兵衛商店」の生い立ち

弊社は天保元年(1830年)、今の銀座に畳表を商う店として創業を開始致しました。 
その後ここ「京橋」に移り、以来昔と変わらない「江戸箒」の製造・販売を続けております。

今では全く面影はありませんが、首都高速道路になってしまった「京橋川」がかつては存在し、ここ「京橋」はこぞって竹屋が並ぶ「竹河岸(たけがし)」でございました。(京橋を愛した安藤広重の絵にも、京橋からみた竹河岸の図が残っております。)そうした「竹柄」・「ホウキモロコシ」といった原材料を仕入れ易い土地柄・ご縁があり、「江戸箒」の製造・販売を始めたものと伝えられております。

京橋の上を通る首都高速道

「江戸箒」はお座敷だけでなく、フローリング・絨毯・カーペットでも効力を発揮し、「騒音」も殆んど立てることなく、時間を選ばずにお使い頂ける、現代の生活環境においても十分役にたつ「現役の掃除道具」でございます。なおかつ、電気も使わず、騒音もほとんどなく、自然に循環した「環境負荷の少い道具」として「未来志向」溢れる、可能性を秘めた道具であると、私どもは自負しております。

これまでも先人が培ってきた「江戸箒」の文化を絶やさず、次の世代へと橋渡しを行い、ここ「京橋」にて商売を続けていくべく精進して参ります。

今後とも末永いご愛用・ご愛顧の程、何卒よろしくお願い申し上げます。

白木屋伝兵衛商店 社員一同

日本文化の良識と先見性を確認できるもの

白木屋伝兵衛の看板

日本には日本独特の優れた文化があります。

「自然を大切にし、自然の素材をそのまま使用する」 「不必要なゴミは一切出さない」

今でこそ当たり前のコンセプトですが、ちょっと前まではゴミの分別も当たり前ではありませんでした。 今我々が次世代の子供達にしてあげられる最も大切なことは、文明の拡大ではなく、なるべく良い地球環境を手渡してあげる事です。 私達はこの見地にたってもう一度「生活様式全般」を見直さなければいけません。 将来出てくるであろう商品とともに、過去の製品の中からもベストのものを選ぶ眼が必要です。

「環境に一番やさしい掃除方法とはどんなものか」 「掃除とは本来どうあるべきなのか」 そして、「大切な家族と家屋をどうしたらクリーンで良好な状態で維持できるのか」

弊社は江戸箒という商品を通じて社会貢献をしていきたいと強く願っています。長く掃除道具として使い込んで頂くための素材の選び方、職人による手作業といった「優先順位」を、創業当時から一切変えていません。

自然を大切にし、自然と同化する日本文化を「体現」した江戸箒を、ぜひ一度、御体験下さい。

白木屋中村伝兵衛商店・7代目当主 中村悟